海までの道 ~あなたと私の距離~

柚葉とタカ先


『おはよう』


「おはよ。和奏、大丈夫?」


『うん。昨日はありがとね、柚葉。もう、元気』


「うーん」

 柚葉は私の顔をじっくり見て、

「ちょっといつもと違うような…」

『えっ、どう違うの? どこが? どこが変かなぁ。』

私の慌てている様子を見て、


「そこが変。でも、その変なところがあってこそ、いつもの和奏だよね」


と言って笑った。
< 54 / 236 >

この作品をシェア

pagetop