海までの道 ~あなたと私の距離~
子ども向けの教育雑誌の会社に勤めているらしく、企画、編集部と書いてあった。
「今度さ、俺の企画で自然特集するの。その時に、この人の写真使いたいなぁって、思ったんだよね。子ども達には体験することが学ぶ上で一番だけど、本を読んで知識を得ることも重要だからね。そのためには、本物を載せないと。でも、今から連絡とって、交渉だからうまくいくかわからないんだけど。この写真はゆずれないこだわりなんだ。それなのに、本のことチェックできなくて。でも本当に助かりました。ありがとう。ところで、この本しばらく、貸してもらえるかなぁ」
汗をかきながら、目を輝かせ話す、航太に思わず笑ってしまった。