【完】山崎さんちのすすむくん
刻の迷い子
文久三年 十二月十三日
曇り
師走ももう半月が過ぎようとしている。
今日の俺は土方副長に頼まれた密偵の仕事の合間に、三条の橋の袂で暫しの休憩をとった。
一応書いておくが、こんなことは滅多にない。
自分で言うのもなんだが、俺は仕事は黙々とこなす人間である。
それなのに何故と言われれば、
運命だった、
と言えるのかもしれない。
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