涙〜あなただけが〜
黒い部分
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「香澄!全く見せつけちゃって〜!」
4時間目の体育
男女別のこの時間は
朝同様、ガールズトークに花を咲かせた
「なっ!見せつけてなんか……」
「よく言うよ!羨ましいなあ〜……」
確かに休み時間の度に
晴人は私の席に来た
でも甘い会話なんて最初だけ
あとはいつもどうりに笑ったり
お互いバカバカ言い合ったり
「そうかな?」
「うん、みんなすっごい見てたよ?」
「ぅえっ!?嘘!?」
「ま、優人とあたしは応援してるから!好きなだけいちゃつきなさい」
「もう!そんなんじゃないってば!」
「でも……」
いきなり表情が曇る彩に
不安が生まれた