涙〜あなただけが〜
「みんながみんなって訳にはいかないだろうね」
「わかってる……」
ずっと心の中で引っかかってた
茜ちゃんが晴人を好きなこと
晴人が茜ちゃんを選ばなかったのは
正直、私には関係のない話
でもそれは
私が相談を受けてなかったらの場合だけ
茜ちゃんが晴人に告白したことも
晴人のことを好きなことも
全部、私はわかってた
それなのに私は
「まあ、いい気はしないよね」
「でも香澄は悩んだでしょ?」
「ううん、いいの。私が悪い」