涙〜あなただけが〜
───ガラッ
「香澄!大丈夫?」
真っ先に駆けつけてきたのは彩だった
「平気!転ぶとかダサすぎだよね〜」
「あたし、見てたよ」
背筋が凍るってこのことだろうか
彩がそう言ったのと同時に
茜ちゃんが教室のドアから
私を、彩を見ていたんだ
「なんでもないから!」
聞かれてないよね……?
彩が知ってることに気づいたら
今度は私じゃなくて……
彩は関係ないのに
悪いのは私なんだから
迷惑はかけられないよ
「……っ、ふざけんな!あたし言うから!」
「やめてっ!!」