涙〜あなただけが〜
「アハハハ!!香澄の鼻に土ついてる!」
「えっ、どこどこ?」
「いいじゃん、そのままでいなよ!」
「はあー!?彩にもつけてやる!」
草むしりから土投げに変わった
こんなに無心で笑えたのはいつぶりだろう
「こら!二人とも!遊ぶ前にちゃんとやれ!」
そう怒鳴ったのは町内会でも有名な
彩のお父さん
怒るとすごーく怖い
「まったく...この一輪車の草を校舎裏においてきなさい」
「めんどくさっ」
彩は淡々とそう言うけど
流石に私は怖くて頷くしかできなかった