涙〜あなただけが〜
「後輩しかいじれないんですもんね?」
「なっ...!!」
やっぱり図星
「お疲れさまです 」
そう言って片付けを終えた
「ありがとうございました」
体育館の出口で一礼をして外に出た
「...寒っ」
もう息が白くなる季節がきたんだ
「...雪、ふらないかなあ」
二人で描いた未来にその光景はあった
平気なんて嘘
時間が解決するなんて誰が言ったのだろう
時がすぎるほど思い出は濃くなって
どうしようもなくなってしまうんだ
晴人がいない現実を受け入れられなくて
こんな自分を手放したくなる
私が死んだら、晴人は泣いてくれるのかな?
そんなことさえ思っていた
そんなにも晴人は私の全てだったんだ