涙〜あなただけが〜


_________




「はぁー...、疲れた」



家にはお父ちゃんにお姉ちゃん、私



あれからお父ちゃんと私の間には
必ず一定の距離を保つようになった




テレビ見てるときに腰にあった手も

寝てるときに触る髪も


私にとっては鳥肌ものだ




今日はきっと、お姉ちゃんがいるから大丈夫





「香澄ー、撮り溜めしてたドラマ見ない?」



「あ、うん、見る。」



大丈夫、いつもどおりだ




「んじゃ最初これねー」



火10の不倫ドラマ

最終回を楽しみにしてたっけ



お姉ちゃんと見てるうちに
私は眠くなってきたんだ



__ガタガタ...



「ん、地震?」


「ほんとだ。すぐ終わるよ」



そう思っていた



__ガタガタっ!!!



「え、やばくない?」



ただならぬ雰囲気に三人で顔を見合わせた





~~~♪~~~~♪~~~♪



TVからはいつもは聞かない音楽



『 直ちに避難してください 』





え......?


ひなん.........?






食器の割る音

棚が落ちる音


すべてが恐怖を掻き立てた
















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