涙〜あなただけが〜
「はあ...はあ...はあ...」
「晴人...こっち」
同じ駅伝の優人が晴人を日陰に連れて行った
「おい、香澄」
担当の直哉先生が私に神妙な面持ちで
私に声をかけてきた
「はい」
「俺な、恋愛なんて部活の邪魔だと思ってた」
...先生?
「でも、今日の晴人はその逆だ」
見せてもらったラップは
私の想像をはるかに超えていた
「2分...33...!?」
校庭5週
一周30秒弱で走らなくちゃいけない
「...すごいですよね、晴人」
誇らしかった
晴人は本当にかっこいい
「あいつ馬鹿だけど面倒見よろしくな」
「はいっ!!!!」
嬉しいよ
先生に認められるなんて
全部晴人のおかげだよ