first love
、
北海道三日目は朝からいわゆる観光地を簡単に回ってお昼すぎには飛行機に乗った。
「夜から仕事かー。
突然現実感。」
あたしがそう呟く。
「俺はあと少しだから、頑張らないと。
美華もあと少しじゃん」
「…うん…」
あたしは左の薬指を見た。
何度見ても、まだ夢みたいだった。
「今日同伴ある?」
翔があたしにそう聞く。
「ないよ」
「じゃあさ、帰り区役所寄っていい?」
あたしは頷いた。
なんだか…恥ずかしい…。
そんなあたしの隣で、
飛行機が飛び立つ頃には爆睡してた翔。
その寝顔も愛おしい。
本当に、北海道に帰れてよかった。
絶対、一生忘れないんだろうな。
東京に着いて、区役所へ着いた。
婚姻届と、戸籍謄本をとった。
あたしは初めて自分の戸籍謄本を見た。
そこには母親の名前があった。
「あたしの本籍地ここなんだ。」
聞いたこともない町だ。
翔の戸籍謄本には、お父さんとお母さんの名前が今も残ってる。
あたしたちにとって過去を受け止めることは
大変なことだった。
戸籍謄本一つでも、
感情が揺れる。
「籍、いつ入れる?
俺はね、なるべくはやく入れたいなぁ」
タクシーの中でまだ真っ白の婚姻届を見て翔が言う。
「別に焦らなくてもいいじゃん
あたし、逃げるわけじゃないし(笑)」
「それでも、籍入れるまでは、なんか不安なんだよ。
あぁ、でも式のこととかあるしなぁ。」
「式なんて挙げなくていいよ」
「女子の憧れじゃないのかよ(笑)」
「やだよ(笑)
式挙げたって、あたし呼ぶ人まなみくらいしか思いつかないし(笑)
バージンロード誰と歩くの?って感じじゃん(笑)」
「おばさんじゃないの?
つーか、おばさんも式呼んでねって言ってたじゃん」
むしろあたしより、結婚式にこだわってたのは翔の方だった。
「つっても俺も身内いないし、
呼べるのって同業ばっかだわ(笑)」
「夜から仕事かー。
突然現実感。」
あたしがそう呟く。
「俺はあと少しだから、頑張らないと。
美華もあと少しじゃん」
「…うん…」
あたしは左の薬指を見た。
何度見ても、まだ夢みたいだった。
「今日同伴ある?」
翔があたしにそう聞く。
「ないよ」
「じゃあさ、帰り区役所寄っていい?」
あたしは頷いた。
なんだか…恥ずかしい…。
そんなあたしの隣で、
飛行機が飛び立つ頃には爆睡してた翔。
その寝顔も愛おしい。
本当に、北海道に帰れてよかった。
絶対、一生忘れないんだろうな。
東京に着いて、区役所へ着いた。
婚姻届と、戸籍謄本をとった。
あたしは初めて自分の戸籍謄本を見た。
そこには母親の名前があった。
「あたしの本籍地ここなんだ。」
聞いたこともない町だ。
翔の戸籍謄本には、お父さんとお母さんの名前が今も残ってる。
あたしたちにとって過去を受け止めることは
大変なことだった。
戸籍謄本一つでも、
感情が揺れる。
「籍、いつ入れる?
俺はね、なるべくはやく入れたいなぁ」
タクシーの中でまだ真っ白の婚姻届を見て翔が言う。
「別に焦らなくてもいいじゃん
あたし、逃げるわけじゃないし(笑)」
「それでも、籍入れるまでは、なんか不安なんだよ。
あぁ、でも式のこととかあるしなぁ。」
「式なんて挙げなくていいよ」
「女子の憧れじゃないのかよ(笑)」
「やだよ(笑)
式挙げたって、あたし呼ぶ人まなみくらいしか思いつかないし(笑)
バージンロード誰と歩くの?って感じじゃん(笑)」
「おばさんじゃないの?
つーか、おばさんも式呼んでねって言ってたじゃん」
むしろあたしより、結婚式にこだわってたのは翔の方だった。
「つっても俺も身内いないし、
呼べるのって同業ばっかだわ(笑)」