向日葵の事情
「えーっ、マジなんだぁ!
実際、錦さんが姫になれるくらいなら
うちらでもいけそうだよねぇー」
チラッとあたしを見てそう言ってくる
…なんなのコイツら。
「てゆぅかー、錦さんって不気味じゃなぁい?
もう衣替えなのに、いつもカーディガン着て長袖だしぃ。
あ、もしかしてムダ毛があって恥ずかしいとか!?」
きゃはははは、マジうけるー!脱毛しろよー!
それよりも…それを聞いて何も言わない梓も梓だよ。
何が"信じる"よ…。
あたしが過去を言った途端に
知らんぷりするんだ…
あぁ、なんだか。
一瞬だけ見えた太陽が
もう陰ってしまって雨が降りそうだ。
もう太陽にすがるもんか。