向日葵の事情
ガタッ
「な、なによ…錦さん…」
「別に?あたし空海やめたから、いいよ?
どうぞ、勝手に姫の座を争ってください」
「はぁ?なにその喧嘩腰な態度!
そもそもあんた、そんなに可愛くない癖に空海に媚売りやがって…。
あんたが捨てられるのも当然だわ!」
捨てる…か。
「違うよ、あたしが捨てられたんじゃない。あたしが空海を捨てたのよ。
大体、暴走族なんて1人じゃ何もできないイキガッテル奴の集まりでしょう?下らない」
ああ、なんてあたしは…
心にもないことを…
あたしはそのまま鞄を持って
教室を後にした。