向日葵の事情
榊組
「若!この方は…」
「父に話があるんだ。通せ」
榊組…
裏社会の中心。
「父上、時雨です」
「入れ」
「失礼します」
時雨に続いてあたし達も入った。
あたしを見て、彼は目を見開いた。
「錦有馬です。はじめまして」
「いや、よく知っているよ。
君は…時雨にきいたかな、私達のこと。
兎に角、座りなさい」
「はい…」
あたし達6人は
組長の前に座った。
「君達は…空海かな。
私達の代から空海はNO.1で禅がNO.2だったな」
そう言って昔を思い出すように
遠くを見た。
「あぁ、私の名前は榊嶺央(レオ)。
榊組の組長、禅の初代総長。
そして…時雨と有馬の父親だ」