向日葵の事情
「…そう。親子でお話は楽しかったかしら」
「ええ、とても」
「それで?」
真乃はため息をつくように言った
「あたし、今まで貴女のこと誤解してたみたい。
あたしに父親がいないときから、貴女のことどこかで批難してて。
恋愛なんて下らないって言われたときも
本当は悪い男に引っかからないように言ったものなんだって今気がついた。
勉強も習い事も彰と離れさせたのも全部
厳しい社会を世に認識されないあたしが乗り切るため。
こんなにも愛情に満ち溢れてたのに
余所見してた。
だから、ここまで育ててきてくれてありがとう。
苦労かけてきたから、これからは楽してほしいの。
あたしが17歳になったら、就任させてください。」