向日葵の事情
その後
あれから6年が経った。
「有馬、ちょっと仕事は休憩しない?」
そう声をかけてくるのは晴哉。
あれから、晴哉から告白されて
付き合うことになったあたし達。
晴哉は大学卒業後、
あたしの秘書のように付き添ってくれている。
「んー、ちょっとこれ終わってから」
なんて、すっごく字の細かいプリントを読みまくる。
女子高生就任後、世間を騒がせた錦グループは、世界中を驚かすほど上手く行っている。
ま、社長があたしですからね。
「あのさぁ有馬。」
「なに?手短に」
あたしはプリントから目を離さずに
適当に返した。
「今日は外食にしたい」
あたし達は大学から同棲をしていて
大抵はあたしが3食作っている。
「いいよ、作るの面倒だしね」