向日葵の事情
黒髪はそんなハシタナイことを考えてたあたしの手首を掴んだ
黒髪の真っ直ぐな目にあたしは目を逸らした
「……なんで、そんな自分を売るような言い方すんだよ」
え?
あたしは驚いて顔をあげた
「自分の身を、傷付けんじゃねーよ」
弱々しくもどこか芯のある声に、あたしの頭の中で、ある光景が廻る
『自分の身を傷付けるようなことしてどーすんだ』
『有馬は有馬なの。有馬の体はひとつなんだから大事にしな?』
なんで、こんなにもコイツは…
「………しょ…ぅ…」
彰…あなたに似てるの…?
あなたみたいな太陽は、もうあたしには似合わない
もう、太陽を見ることはないと思ってたのに…