向日葵の事情
無意識にリンクしちゃっていたなら
あたしはどれだけ未練があるのかな
太陽を目指すのは諦めた筈だ
そうだ、もう大切なものを失うのは御免だ
そう、自分に言い聞かせた時
ガラガラガラ
数人が保健室に入ってくる音がした
足音がベッドの方へ近づいてくる
「―――ちゃんて…」
「…――――――?」
話し声が聞こえる
何言ってるか聞こえないけど、
声は空海の幹部達で間違いないし
このタイミングに保健室ったら
あたしの話なんだろうな
よし、寝たふり決め込もう
「晴哉、ここのベッド?」
「あぁ、そうだ」
声的に晴哉ってのが黒髪野郎かな
「真咲が調べても出なかったのは驚いたけどさ、有馬ちゃんいきなり倒れるとか病気かな」