向日葵の事情
そんなあたしを見ていた幹部のみんな
「おい、有馬…」
晴哉が何かを言いかけた時
バンッ
急に扉が開き下っ端のカイ君が入ってきた
「総長!禅が…禅がやって来ました!」
あたし以外のみんなの顔は
強ばっていた
そしてカイ君の後ろからコツコツと1人の男が歩いてきた
「よぉ、空海。今日は宣戦布告だけ言いに来た。武器もないし1人だったから勝手にお邪魔させていただいたぜ」
あたしは見覚えのある顔に
驚きを隠せなかった
「………時雨(シグレ)…」
「よぉ…有馬。何時ぶりだったか。また会えて嬉しいよ」
…あたしは会いたくなかった
あぁ、どうしてコイツは…
こうもあたしに嵐を吹き込んでくる