向日葵の事情

『仕事中に電話して来ないで、忙しいんだから』と一方的に電話を切られても呆然としていた。


何分かたった。
長かったような短かったような。

あたしは持っていた携帯の着信音ではっとした。


「もしもし…」

『もしもしー有馬ー?
家、どうだったー?』

彰…

「あー…ダメだった…。今日は会えないや、ごめんね」

『え、あーそっか!
じゃあ何かあったらメールするな?
じゃーな!』

ツーッツーッ


別れるなんて、無理だから…。


その日は1日中部屋に篭って泣いた

ばぁばが心配して様子を伺いに来たけど
それでも泣き続けた
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