向日葵の事情

その翌日からもまた彰と会い続けた

バレないように細心の注意を払って。



その日は7月7日、日曜日で、
七夕でありあたしの誕生日だった。

お祝いをしよう、と言って
彰の家に招かれていた。

彰のお母さんはあたしのためにケーキを焼いてくれた。

それを食べたあと、
彰の部屋で渡したいものがあると言われて部屋に向かった。


「有馬、これ…似合うと思って」

渡されたのは小さな向日葵のネックレス

彰の家は特別お金持ちでもないし
増しては中学1年だったため
随分な出費だったと思う。


あたしは嬉しくて泣いてしまった

「あ、有馬!?」

「ご、ごめん…嬉しいの…!
ずっとつけてる!大事にするね、ありがとう」
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