向日葵の事情
彰は微笑んで抱きしめてくれた。
「うん、大事にして」
そしてあたしに口付けをした。
ファーストキス。
幸せ過ぎて死にそうだった。
彰をあたしだけのものにできたら…
そんなこと思ってたら
こんなことを口走っていた
「ねぇ…あたしを抱いて…」
彰は目を見開いた
「有馬…それは意味わかってる?」
勿論、知っていた
どんなに大変な事かも理解していた
ただ、既成事実が欲しかっただけなのかも知れないけど
あたしは頷く
「…有馬、それは、だめだよ。
もっと大人になってからじゃだめかな?」
あたしは首を振った
「だめなの…あたしにはもう時間がないの!」
「どういうこと…?」