向日葵の事情
一瞬でも自分の頭の中を真っ白にして
彰のこと、自分の不甲斐なさを忘れたい
だからやめることはできなかった。
行為が終わるとあたしは泣く
『自分の身を傷つけるようなことしてどーすんだ』
何してても思い出しちゃうんだよ。
明け方、家に帰る
祖父母は昔の洋館のまま。
母親は大抵は会社。
朝日が差し込む、広すぎる豪邸の中で
あたしはヤった数だけ、手首に傷をつける
なんで始めたのか忘れた。
けど、今となっては欠かせなかった。
だって、この傷を見る度に
快感を感じるんだもの。
そんな生活を半年以上してたある日、
あたしはあいつに出会ったんだよ