切恋【完】
学校につけば、シュリの席に咲ちゃんが座っていて。
「あ、しゅりくんおはよっ」
「おはよう咲」
咲ちゃんをみつけるなり、楽しそうに笑うシュリに、胸がぎゅっと痛くなる。
今までシュリの隣にいたのは私だったのに。
楽しそうに笑う2人から目が離せなくて、立ち尽くしていた時だった。
「愛莉おはよー」
「っあゆむ?」
お姉ちゃんに殴られて切れたであろう口端をなでながら、あゆむが声をかけてきた。
「あゆむ、昨日はごめん」
申し訳なさそうにそういえば、
「本当だよ」
呆れたようにかえってきたへんじ。
二人目をあわせて笑えば、心が少し軽くなった。