切恋【完】
「なあ、今日さお前んチいっていー?」
傍に咲ちゃんをつれて、幸せそうに笑いながら声をかけてきた。
「え?なんで?」
「や、こいつがさミリヤのCD貸して欲しいっていうんだよ。お前ミリヤ好きだろ?貸してやってくんね?」
おずおずと申し訳なさそうにする咲ちゃんを指差し無神経発言を繰り出してくるシュリ。
私って心狭いなぁ。
貸したくないっておもってしまった。
二人のならんだ姿なんて視界にいれたくない。
気分的に今日は貸したくない。
だから
心の狭い私は
「ごめん。今日は用があるの。
また今度でいい?」
咄嗟にそんな嘘をついた。