切恋【完】
「彼女とか、そんなの聞いてねぇし…」
自宅に帰るなり、速攻ベッドに入った私は、緊張の糸が切れたかのように、子供みたいにワンワンと泣いた。
小学校の頃からずっと一緒で、どこにいくにも何をするにもシュリと一緒で。
シュリさえいればいい。
そうおもって生きてきた私に、特定の女友達なんかできるはずもなく。
とくにシュリは目もくらむ程の美形の持ち主だから、どちらかというと女子から妬まれるポジションにいた私。
当然いじめられたこともあった。
そのたびシュリが助けてくれて。
私の中でシュリへの想いはいつしか恋心に変わっていった。