切恋【完】
そのあとは、固まるシュリを押しのけて、お弁当もそのままに屋上をでた。
止まらない涙を必死にぬぐって、それでも溢れる涙を誤魔化すように必死に走った。
そしてそのまま誰も来ないであろう空き教室に駆け込むと
「ふ‥‥‥‥っぅ、っシュリ‥‥‥‥‥‥っすき、すき‥‥‥‥‥ぃ」
馬鹿みたいに泣いた。
メイクがグチャグチャになることも気にせず泣きじゃくった。
そして、いつの間にか泣き疲れて眠っていた私は、気づけばあゆむに抱えられていて。
「あゆ‥‥‥‥‥‥‥む?」
「顔、隠しときな。酷いから」
「な‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥っ!」
なんですって!?そういってやりたかったけど、あゆむにだかれる腕の中、はっと気付く。
いやぁー!
広川くんが女の子かかえてるー!!
すっごい騒ぎになっている!!