うちに動物が来た
「翼、ただいま」
「おかえり葵!!」
玄関を開けると翼が待ち構えていた 様にぎゅっと抱きしめてくる。 肩口に顔を埋めるとすん、と鼻を動かして匂いを嗅ぐ翼。
むすっとした表情を浮かべ肩口からじろりと私を見つめる。
「また男の臭い…」
「そんなにするの?」
「んにゃぁああ!!!」
「あ、ちょ、翼っ!!」
ふいっとそっぽを向いて、イライラし た様にリビングへと戻っていく。 翼がああなる事が最近増えた。 翼の考えが分からない、ネコの気まぐれというやつなのかもしれない。
それでも私が、翼の理解者になりた かった。 ごわごわの髪を撫でてあげるのも、翼が抱きついてきてくれるのも、私の 特権だと思ってはいけないだろうか。
翼の一番になりたかった。
「翼…」
「ん?…!?ど、どうしたんだよ葵!!」
「翼っ…」
気づけば涙が止まらなくて、ぼろぼろ零れ落ちていた。 想いが溢れて止まらない。 この2ヶ月で翼への想いが膨れ上 がっていた。 そっか私、翼の事が好きなんだ。 家族じゃなくて、異性として。
翼と、もっと一緒に居たい。
あぁもうダメじゃん。 翼の耳も尻尾もしゅんと垂れてい た。
「葵っ…」
「ごめ、…だいじょ、ぶだから」
「…そんな顔見たくねぇっ…!!〜っ葵のブス!!」
「え、」
「泣いてる顔なんて可愛くねぇし!! ばぁかばぁか!!葵には笑顔が一番合うんだよっ!!!」
ぎゅっと力強く抱きしめてくる翼。息が苦しくなる程に、抱きしめられ る。
大きい不器用な手が、ふわふわと髪を撫でてくれた。
「おかえり葵!!」
玄関を開けると翼が待ち構えていた 様にぎゅっと抱きしめてくる。 肩口に顔を埋めるとすん、と鼻を動かして匂いを嗅ぐ翼。
むすっとした表情を浮かべ肩口からじろりと私を見つめる。
「また男の臭い…」
「そんなにするの?」
「んにゃぁああ!!!」
「あ、ちょ、翼っ!!」
ふいっとそっぽを向いて、イライラし た様にリビングへと戻っていく。 翼がああなる事が最近増えた。 翼の考えが分からない、ネコの気まぐれというやつなのかもしれない。
それでも私が、翼の理解者になりた かった。 ごわごわの髪を撫でてあげるのも、翼が抱きついてきてくれるのも、私の 特権だと思ってはいけないだろうか。
翼の一番になりたかった。
「翼…」
「ん?…!?ど、どうしたんだよ葵!!」
「翼っ…」
気づけば涙が止まらなくて、ぼろぼろ零れ落ちていた。 想いが溢れて止まらない。 この2ヶ月で翼への想いが膨れ上 がっていた。 そっか私、翼の事が好きなんだ。 家族じゃなくて、異性として。
翼と、もっと一緒に居たい。
あぁもうダメじゃん。 翼の耳も尻尾もしゅんと垂れてい た。
「葵っ…」
「ごめ、…だいじょ、ぶだから」
「…そんな顔見たくねぇっ…!!〜っ葵のブス!!」
「え、」
「泣いてる顔なんて可愛くねぇし!! ばぁかばぁか!!葵には笑顔が一番合うんだよっ!!!」
ぎゅっと力強く抱きしめてくる翼。息が苦しくなる程に、抱きしめられ る。
大きい不器用な手が、ふわふわと髪を撫でてくれた。