うちに動物が来た
向こうの世界から手紙が届いた。 明日が人間界を出発して帰還する日だそうだ。
正直嫌だった。 もっと葵と居たいと思った。
「翼、まだ起きてるの?」
「うー…葵、また一緒に寝ていい?」
「?最近ますます甘えん坊になったね 翼、良いよ」
自分の背丈よりもかなり小柄な彼女を ぎゅっと抱きしめる。 この温もりも、明日になれば感じることは出来なくなる。
オレの気持ちが伝わる必要なんてない。 だけど、ほんの少しでいい、ほんの少しだけでも、オレの事を覚えていてくれれば。 オレは帰ってきた時笑顔になれるか ら。
「何か考えてるの?」
「んぇ?あぁ、うん、ちょっと」
「?おいで、寝よう翼」
あの日と同じ様にもぞもぞと葵の布団 に潜り込む。 しんぐるべっどとかいうやつらしく、二人で寝転がるとちょっとキツい。
葵を抱きしめて寄り添う様に近づくと 葵は小さく笑った。 ぽふぽふと葵の手が耳を撫でる。
「葵、」
「ん?」
「オレ…まだいなくならないけどさ、 葵と会えてすげぇ良かったって思って る」
「…そっか」
私も、って笑顔を浮かべた葵。
あぁもうオレのバカ、やっぱ意気地なしじゃねぇか。 葵の泣き顔なんて見たくなかったし、 オレが冷静で居られるわけないと思ったしって言い訳して。 どうせあと一日なら、最後ぐらい素直になりたかったのに。
正直嫌だった。 もっと葵と居たいと思った。
「翼、まだ起きてるの?」
「うー…葵、また一緒に寝ていい?」
「?最近ますます甘えん坊になったね 翼、良いよ」
自分の背丈よりもかなり小柄な彼女を ぎゅっと抱きしめる。 この温もりも、明日になれば感じることは出来なくなる。
オレの気持ちが伝わる必要なんてない。 だけど、ほんの少しでいい、ほんの少しだけでも、オレの事を覚えていてくれれば。 オレは帰ってきた時笑顔になれるか ら。
「何か考えてるの?」
「んぇ?あぁ、うん、ちょっと」
「?おいで、寝よう翼」
あの日と同じ様にもぞもぞと葵の布団 に潜り込む。 しんぐるべっどとかいうやつらしく、二人で寝転がるとちょっとキツい。
葵を抱きしめて寄り添う様に近づくと 葵は小さく笑った。 ぽふぽふと葵の手が耳を撫でる。
「葵、」
「ん?」
「オレ…まだいなくならないけどさ、 葵と会えてすげぇ良かったって思って る」
「…そっか」
私も、って笑顔を浮かべた葵。
あぁもうオレのバカ、やっぱ意気地なしじゃねぇか。 葵の泣き顔なんて見たくなかったし、 オレが冷静で居られるわけないと思ったしって言い訳して。 どうせあと一日なら、最後ぐらい素直になりたかったのに。