うちに動物が来た
嫌な予感がした。 授業の内容なんて頭に 入らないくらいそわそわして変に汗が流れた。
「葵、大丈夫?顔色悪いけど」
「…何か、嫌な予感がする」
「……まさか」
はすは何か思い当たった様に難しい顔 をした。 何かが変わりそうで怖い、それは学校 が終わった今でも拭い切れていなかった。
暗い道を二人で歩いていると、ふとはすが止まった。 スマホを見つめ固まっている。
「今日、初めて翼君にあった日の丁度3ヶ月後だ」
「…っ!!」
気付けば家に向かって走り出していた。 丁度3ヶ月、つまりはそういう事だ。 翼は帰ってしまった、きっと、そういう事になるはずだ。
嫌だ、どうして言ってくれなかったんだろう。 乱暴に家のドアをあけ靴を脱ぎ捨ててリビングへと入る。
「つ、ばさっ…」
膝から崩れ落ちる。 誰も居ない、まるで最初から私一人し か居なかった様に静まり返っていた。
ただ一つ、翼が居た証。 ダイニングテーブルに置かれた小さな 袋と便箋。
でも今それを、手に取れる状況じゃな かった。 いつの間にか翼が居る事が当たり前に なって、翼と居れる事が嬉しくて、
居なくなるなら、言ってくれれば良かったのに。 あぁ、いや、
『オレ…まだいなくならないけどさ、 葵と会えてすげぇ良かったって思ってる』
『じゃあな!!!』
朝言っていたか。
どうしよう…翼の居ない世界は、ただ元に戻るだけなのに、何か足りないんだ。
「葵、大丈夫?顔色悪いけど」
「…何か、嫌な予感がする」
「……まさか」
はすは何か思い当たった様に難しい顔 をした。 何かが変わりそうで怖い、それは学校 が終わった今でも拭い切れていなかった。
暗い道を二人で歩いていると、ふとはすが止まった。 スマホを見つめ固まっている。
「今日、初めて翼君にあった日の丁度3ヶ月後だ」
「…っ!!」
気付けば家に向かって走り出していた。 丁度3ヶ月、つまりはそういう事だ。 翼は帰ってしまった、きっと、そういう事になるはずだ。
嫌だ、どうして言ってくれなかったんだろう。 乱暴に家のドアをあけ靴を脱ぎ捨ててリビングへと入る。
「つ、ばさっ…」
膝から崩れ落ちる。 誰も居ない、まるで最初から私一人し か居なかった様に静まり返っていた。
ただ一つ、翼が居た証。 ダイニングテーブルに置かれた小さな 袋と便箋。
でも今それを、手に取れる状況じゃな かった。 いつの間にか翼が居る事が当たり前に なって、翼と居れる事が嬉しくて、
居なくなるなら、言ってくれれば良かったのに。 あぁ、いや、
『オレ…まだいなくならないけどさ、 葵と会えてすげぇ良かったって思ってる』
『じゃあな!!!』
朝言っていたか。
どうしよう…翼の居ない世界は、ただ元に戻るだけなのに、何か足りないんだ。