うちに動物が来た
「日にちを上回る滞在期間が何を意味するか分かっているのか」
「…上回った分だけの年数謹慎、ですよね」
「その間は書く事も禁止する、家に戻って頭を冷やせ」
王からの謹慎命令が下り、兵士に連れられる様に家へと帰される。
この世界での掟、滞在期間がオーバーするとその日数分人間界に行く事も何かを書く事も禁じられる。
この謹慎が定まったのは人間界の方が快適で過ごしやすいという事が分かった時、多くの者が人間界に向かい帰って来なかった。
今回は完全に俺に非がある、美緒には悪いがこれは分かっていた事だし決定事項なのも分かってた。
ただやっぱり、俺は…
「美緒…」
上を向けば少し濁った空から雪が降っていて、小さな言葉と一緒に白い息が上っていった。
美緒に会いたい、ついさっき分かれたばかりの少女の温もりに冷えた身体を温めてほしかった。
こんなに思う程美緒が好きで、大切な存在だったんだ。
懐かしのわが家は、どうも懐かしさを感じなかった。
俺の家は、人間界にある。
無性に泣きたくなって、心配した大人たちに目もくれず部屋へ駆け込んで布団に埋れた。
俺の匂い、何だかそれが、美緒が居ないと言っている様に感じた。
あと七年、俺は耐えられるのか?
「…上回った分だけの年数謹慎、ですよね」
「その間は書く事も禁止する、家に戻って頭を冷やせ」
王からの謹慎命令が下り、兵士に連れられる様に家へと帰される。
この世界での掟、滞在期間がオーバーするとその日数分人間界に行く事も何かを書く事も禁じられる。
この謹慎が定まったのは人間界の方が快適で過ごしやすいという事が分かった時、多くの者が人間界に向かい帰って来なかった。
今回は完全に俺に非がある、美緒には悪いがこれは分かっていた事だし決定事項なのも分かってた。
ただやっぱり、俺は…
「美緒…」
上を向けば少し濁った空から雪が降っていて、小さな言葉と一緒に白い息が上っていった。
美緒に会いたい、ついさっき分かれたばかりの少女の温もりに冷えた身体を温めてほしかった。
こんなに思う程美緒が好きで、大切な存在だったんだ。
懐かしのわが家は、どうも懐かしさを感じなかった。
俺の家は、人間界にある。
無性に泣きたくなって、心配した大人たちに目もくれず部屋へ駆け込んで布団に埋れた。
俺の匂い、何だかそれが、美緒が居ないと言っている様に感じた。
あと七年、俺は耐えられるのか?