Magic Academy ~古からの盟約~
いつものように、彼女は学校帰りにやって来て、一番奥の窓際の席に座り、ノートを開いた。
今日はどうやら勉強をしているようで、彼女は真剣な眼差しでペンをカリカリと動かしていた。

僕はいつものように、開いていた本に、栞を挟んで閉じると、ふう、と息を吐き、珈琲を一口飲んで、また、彼女を見た。
どうやら難しい問題なのか、彼女のペンは止まり、先程からコロコロと表情を変えながら、数冊の本をとっかえひっかえしている。

百面相さながらのその様を眺めるのが、いつのまにか僕の日課にもなっていた。
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