Magic Academy ~古からの盟約~

妖精の里

妖精の里とは、妖精たちが住む場所のことを指し、それは世界の様々な場所にあるとされている。
そこは美しい緑と豊かな水に囲まれた世界の楽園とも言われていて、妖精の里を一目見ようと探し続けている人間もいるくらいだった。

「クルはどうしてこっちに出てきたの?」

妖精の森は、特殊な空間に存在していて通常、妖精以外の種族がその里を発見することはできないと言われている。

「暇だったんだー。ここんとこ、長老様に外に出ちゃダメだって言われててさー」

ぷぅっと頬を膨らませるクルを見て、そらはくすくすと笑った。

「ダメだって言われてたんなら、ちゃんと言いつけは守りなさいよね」

呆れたようにヒュープリッツァが言う。

「えー?言われたからってそれをちゃんと守んなきゃいけないってルールはないでしょ?」

クルがしれっとした顔で言う。

「あんたが言いつけ守んないから、あんなことになったって自覚ないの?」

少し怒ったように言われて、ごめーん、と悪びれた様子もなく、クルは答えた。

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