Magic Academy ~古からの盟約~
「可愛い!」

思わず叫ぶそら。

「に、人間がいる!」

悲鳴にも近い声で彼女は叫ぶと、ピュッと家のなかにもぐりこんだ。

「あ……」

声をかけようと思ったのだが、彼女の反応からすると、多分あまりよくないんだろうな、と思い、諦めてそらはクルの後を追ってゆっくりと歩き出す。

「あ、そら!もー、ちゃんとついてきてくれなきゃだめじゃん」

頬を大きく膨らませながら、クルが飛んできた。

「ごめんね、走ったらこの辺りの子を驚かせちゃったみたいで」

「あ、そっか。そらは人間だから大きいもんね。でも大丈夫だよ。ほら、行こう」

クルに案内されて、里の中を進んでいった。
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