駆け抜けよ
自然と彼の足は変に騒がしい方へと向いた。
自然と地面を蹴る力が強くなる。

ただ、ただ、安心したかった。

何もないんだと、先程のは気のせいなんだと


安心したかった。


もう、'あんな事にはならない’



「あー!らしくねぇなァ・・・・!!うん、らしくねぇ!!」


さっさと確認してしまおう。
こんなの俺じゃねぇわ

そう思いながら彼は駆けた。

その先にはきっと何もないと、思い込もうとしながら
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