谺する愛



ハンカチの端の小森幸次郎と言う文字を


見逃す筈はない。



しっかり脳裏に刻んだ。



真知子はきらりと視線を光らせて言った。



「小森さんと仰るのですね。」と言うと

「はっ は~! はい・・・そうです。



何で解りましたか。」と


笑いながら言った。



真知子は小森が持って居るハンカチの端を指差し



「ハンカチの端に見えましたのよ。


お名前を存じ上げないので


聞こうかと思って居ましたの。」

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