谺する愛
素直に夫との思い出を話しながら
歩き出した。
小森さん・・付き合ってくださいますか。
ひとつ確認したい場所があるんです。」
「何ですか。?何でもお付き合いしますよ。
もうひとつ思い出を造りましょうよ:」
と小森は賛成してくれた。
「そうですか。嬉しいです。若い時に楓の並木や、
欅の並木を良く歩き廻ったのです。
その時・・欅に書いた詩が残って居るかしら。」と
一本の欅を探しながら歩いた。
「あったああ~~あったわ・・・」
そう言って近づいて見ると
亡き夫とのデートの思い出に書いた詩は
消えて無くなって居た。
「どんな詩を書かれたのですか。」と
小森が聞くと、真知子は歌を歌い始めた。
「あの青春よもう一度 ・・・・・歌ってみるね。
小森さんごめんなさいね。主人との思い出の歌なのよ。」
そう言いながら、真知子は歌いだした。