谺する愛
「お母さんや令子に大事な話があるよ。
だから今夜は、僕の話を冷静に聞いて欲しい。
今から話すことは、お母さんも
令子もびっくりするような話だが、
お父さんの気持ちは、お前たちから離れることは絶対にない。」
そう言いながら小さい声で話し始めた。
「お父さんが話すよりも、この手紙を読んで貰えないかな。」
どう考えて小森の口からモンゴルに残した家族が
帰って来るようになったとは言えなかった。
そう言いながら小森は分厚い便箋を真知子に渡した。