谺する愛
真知子には予想もしない手紙であった。
小森に渡された手紙の行を追いながら、
読み終わった真知子は言った。
「 お父さん、悩まないでと言っても無理よ。
考えないでと言われても無理だよ。
奥様を迎えに行って来てね。お願いだから
すぐに迎えに行ってね。令子には私が話すからね。」
探しても・・・
探しても・・・
見つからなかった
家族がモンゴルから、元気で帰って来たのだ。
令子はふたりの話には、何か重大なことが
起こったんだと思ったが、暫く沈黙をして居た。
小森は手紙を読む真知子の顔を見て居たが話し始めた。