谺する愛



ランプが点り、腰から膝上がふんわり膨らんで、


膝下がスラックスのようにぱつぱつした


もんぺ姿の仲居さんが、


忙しく行き交う。



その風景が一層山小屋の雰囲気を


醸し出し、秘湯ならではの風景だ。




夕食を済ました真知子は、


ひとりベランダに出て、


手を伸ばせば星が掴めそうな夜空を


じっと眺めて居た。
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