谺する愛
小森は考えても答えが出ない悩みに迫られた。
どちらの家族も捨てられない。
自分の身を2つに裂きたい想いに駆られた。
行く道々どんな方法を考えても答えが出ない。
もう家族は死んだと思った小森は、
新しい生活へと踏み切ったのだ。
茂木の港に着いた小森は前妻
景子と息子を探した。
港は旅行船から降りた人で、混み合って居た。
降りて来る人を掻き分けて
景子の姿を追ったが見つからない。
降りて来る人はまばらになった。
景子らしき人が居ない。