谺する愛



喉の痛みが声を詰まらせて居る。


景子は想いっきり背中に抱き付いた。



小森はびっくりして振り返った。


景子とわかったが声が出ない。


ひと言 小森は言った。



「ごめんな・・・・・・・・」


しばらく二人は手を取り合って泣いた。



モンゴルのあの頃の握り合った温もりが蘇った。



景子と真知子の顔が交差する。


応えも言葉も出ない。


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