あたしの横は不器用です


しかも少しだけ、嬉しそうに。



「……何その顔、緩んでるよ」


『……っ』


そう言うと、風雨は顔を逸らす。

なんなの、どうしちゃったの風雨。



「てゆーか、帰ろうよ」


『あ、うん……」


鞄を肩にかけると、風雨より先に教室を出た。

あー、日が暮れてきたかなぁ?


スタスタと歩き出すと、ゆっくりと風雨がついてくる。

なんでいつも、あたしの後ろを歩くんだろうか。




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