KANAE -嫉妬という名の悪夢-
1章
メール
『好きな人だれ?』
息が詰まった。これ以上見るのがなんか怖くて、電源を消して固まる。
す、き、な、ひ、と、だ、れ。
送られてきたメールの内容、ひと文字ひと文字を、もう一度頭の中でなぞる。
携帯がブルブルと震えた。胸が飛び上がる。
『なぁ、教えて』
連絡がきたらすぐに返信する私の性格を知ってるんだ。
だから、私が無視してること分かったんだ。
私は震える右親指を必死に動かし、文字を打った。
『星出くんは?』
送信ボタンを押し、ぎゅっと携帯を握る。
すぐに着信音が鳴った。
それが、やけに胸に響いた。
『じゃあ、せーので言おっか』
せーの?
え、ちょっと待って。
『せーの』
私は慌てて文字を打とうとしたけど、指に力が入らなかった。
星出くんの好きな人の名前がこの携帯に送られてくる。
見たくない。いや、見たい。でも……。
携帯の電源を消そう……としたとき、目に飛び込んできた4つの文字。
『樫原はる』
自然に、左手が口元へ行く。
目頭が熱くなる。
「嘘でしょ?」
『おい!俺だけしか言ってねぇじゃん、樫原の好きな人も教えろー!』
私は涙を携帯画面に落とした。
『星出叶え』
これが、星出くんの名前。
息が詰まった。これ以上見るのがなんか怖くて、電源を消して固まる。
す、き、な、ひ、と、だ、れ。
送られてきたメールの内容、ひと文字ひと文字を、もう一度頭の中でなぞる。
携帯がブルブルと震えた。胸が飛び上がる。
『なぁ、教えて』
連絡がきたらすぐに返信する私の性格を知ってるんだ。
だから、私が無視してること分かったんだ。
私は震える右親指を必死に動かし、文字を打った。
『星出くんは?』
送信ボタンを押し、ぎゅっと携帯を握る。
すぐに着信音が鳴った。
それが、やけに胸に響いた。
『じゃあ、せーので言おっか』
せーの?
え、ちょっと待って。
『せーの』
私は慌てて文字を打とうとしたけど、指に力が入らなかった。
星出くんの好きな人の名前がこの携帯に送られてくる。
見たくない。いや、見たい。でも……。
携帯の電源を消そう……としたとき、目に飛び込んできた4つの文字。
『樫原はる』
自然に、左手が口元へ行く。
目頭が熱くなる。
「嘘でしょ?」
『おい!俺だけしか言ってねぇじゃん、樫原の好きな人も教えろー!』
私は涙を携帯画面に落とした。
『星出叶え』
これが、星出くんの名前。