《詩集》螺旋階段

終演

『終演』


月明かり
誰かの足跡
隔絶された僕らの未来

雪を被った立て札が
とある最期を報せてた

微かな違和感
微かな寂漠
涙する君と笑う僕

これをたぶん
温度差って言うんだろうけど

じりじりと
焦がすような慕情なんて
どうせ二人には似合わないだろ

濡れた髪
滴る滴
君が爪で引っ掻いた傷

そんなものを辿って歩く

隣り合って生きてた日々に
もうさよならだ

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