《詩集》螺旋階段

憂う

『憂う』


藍色の夜
僕は君を覆い隠して
この世の憂いに蓋をする

口角上げた冷たい笑みが
古い記憶を呼び起こすから
僕は静かに目蓋を閉じて

君のいない夢を見る

明日、世界は終わるだろう
そんな戯れ言
誰も信じたりしないだろう

だから僕は夢を見る

朧気な過去を遠ざけて
自分勝手に自己完結して
許してくれよと溢した翌朝

罵られたって構わない
恨まれるならそれも良い

だって
明日、世界が在るなんて
誰が保証してくれる

終わらせるなら今が良いんだ
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