《詩集》螺旋階段

箱庭デクレッシェンド

『箱庭デクレッシェンド』


逃げ出して閉ざした
僕の世界を
君の手が壊して窓を抉じ開けた

光差すこの世界の
半分も知らないのに
もう怖じ気づいたのかって

恐いくらい真剣な君に
僕は何も言えなかった

ホントは分かっていたんだ
目を背けてちゃ駄目だって
僕ら劇的には変わらないけど
少しずつ大きくなってるんだって

だからもう少しだけ待っててよ
そんなに速く行かないで

遠くなる
遠くなる
君の声が聞こえなくなる

すぐに追い付いてみせるから

もう少しだけ僕に聴かせて
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