私は立派な楠に腰掛けて。

流されない日々というのは案外大変で、それはもう数え切れないくらいの困難に直面した。年甲斐もなく泣きたくなる日もあった。誰かにすがりたくなる日もあった。夕日が綺麗なことを、夜空に浮かぶ星が綺麗なことも、食事が美味しいことを共有することもできないというのは、ただ辛かった。

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