毒舌とうさぎ
俺は聞きなれない言葉と発音に一瞬耳を疑う
な、何語?
彼女ははっとしながら自分の出した言葉に驚く
「もしかして…地方に住んでた?」
俺が聞くと彼女は静かに首を縦に振った
なんとなくシナリオが読めてきた
察しの良い俺は彼女が誰にも期待されない理由がわかった気がした
いや、そんだけで期待されないなんてそんな扱いになるとは思えないけど
それは心の持ちようなのかもしれない
俺が訛ってることに対して何か言われたら
うるせーよと言いながら笑い飛ばしていたところだが
彼女は本気で気にしてしまうのかもしれない
だって見た感じ弱そうだし
「あれか?その訛りでばかにされたとか
そういうのか?」
また彼女は首を縦に振る
しかしさっきまで普通に喋ってたけどな
「今訛ってないなら大丈夫だろ?
一人でいたい理由にはならない」
「トラウマで…」
「と、トラウマ?」
呆れた