毒舌とうさぎ





「で、何がしたいんだ?」


「だから、約束を…」


「それだけか?」


「うん」


「お前こんなギリギリで約束守ろうとするなんて
夏休みの宿題とかギリギリで終わらすタイプだろ?」


「いや、最初に終わらす」


「まあ何はともあれ俺の約束、忘れてなかったんだな」



俺は名前も知らない彼女肩を2回ほど叩いた


「話しかけようと思ってたならだいぶ進歩してんじゃね?
それを思うことに意味があるからな」


「……うん」


彼女は弱そうに返事をした



「家はこの辺か?」


「うん」


「なんだ、ただストーカーしてただけじゃなくて帰り道も一緒だったのか」


「うん」


「名前は?」


「栗原舞美」



栗原舞美




はて?どこかで聞いたような?



しかし俺はそこまで深く気にはせず栗原に聞いた




「なんでこんなギリギリで話し掛けようとした?
めっちゃ期間長かったろ?」


「だって……」



栗原は言葉を溜めた




だってなんだよと言いたくなったけど



俺もそこは我慢した




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